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 朝日新聞に「河井前法相・杏里議員逮捕 参院選で買収容疑 94人に2570万円」との記事が掲載されました。

 田中金権や金丸金権の利益誘導政治の害悪に辟易(へきえき)した国政を担う方たちが、よかれと思い設立した政党助成金が、それでも金権政治を呼び起こしてしまいました。(共産党は政党助成金を拒否しています)

 うちわ1枚が金権であるか広告媒体であるかが論議された国会で、モリ・カケ・サクラの追及はどうなってしまったのでしょうか。

 そのような中での今回の事件は法治国家の根幹を担っていた方の犯罪です。

 おそらく、当人は罪悪感など無く、よくあること程度にしか思っていなかったのでしょう。

 この法の根底を揺るがす大問題、前法相までもが、なぜそうなってしまうのか、について考えてみたいと思います。


 中世はまだ貨幣が流通しておりません。

 織田信長が初めて、楽市楽座システムで貨幣経済を発達させました。

 そのおかげで台頭できたのが、佐渡金山を持つ上杉謙信、黒川金山を持つ武田信玄、石見銀山を持つ毛利元就などです。

 つまり、この時代に、金力=権力の図式が出来上がりました。

 それは、関ヶ原合戦では目の前にぶら下げられ、事前に勝敗を決するほどまでに成長していきます。

 徳川の平和( Pax Tokugawana)以後、最初の政権争いは鳥羽伏見の戦いでした。

 勝利した新政府軍は政権奪取のために江戸に向かいますが、途中で運用金がなくなり進軍できません。

 そのとき資金を提供したのが新政府ゆかりの豪商たちでした。

 この図式が 150年たった現代にも深層心理として働いていると思えてなりません。

 要するに、金力には新も旧もなく、右も左もないのです。

 特に、終戦後は無節操に金力だけの追及に明け暮れました。

 そこのところを、私は「戦後日本の変節」で述べています。

 最後に、これでよいのか、と反金権的な平和運動・文化運動なども示しているのですが。

 400年以上にも渡って続いてきたベクトルの方向は簡単に変えられるものではありません。

 自分自身の中に染み込んでいるものも含めて、これからも長い戦いが続いていくことになりましょう。


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6/19 朝日新聞1面 「河井前法相・杏里議員逮捕 参院選で買収容疑 94人に2570万円」 天声人語など
 「民度」発言で内外に波風を立てている政治家がいます。

 きょうの朝日新聞には、その政治家について「民度って?」との記事が掲載されました。

 政治家の売り物は、持っている品性と資質といえましょう。

 売り物ですから買う人にその品定めをされても仕方ありません。

 また、「民度」を字のごとく解釈するならば「国民の度合い」でありましょう。

 何の度合いか。

 これまた、品性と資質でありましょう。

 それについては「資質ではなく 文化の違い」でいくつかの疑問点をあげました。

 その後も考えてみると、川口市をはじめ埼玉県南部では毎日のように、ひったくり犯罪が報道されています。

 これは組織的な老人虐待の特殊詐欺とは違い、個々による老人虐待の最たるものでしょう。

 実は私の妻も遭いました。

 ハンドバックの鎖が切れたのでケガはなかったのですが、転倒による大ケガや、引きずられて二次事故になることもあるようです。

 また、新型コロナウイルスによる危機が報道されるや否や、あわてて生活物資の買いだめに走り回る多くの方がおりました。

 社会的連帯などは顧みず、自分のことしか考えないバラバラの個人が、ひしめき合っていたことになりますね。

 それらから測って、はたして国民の品性と資質の度合いは?


 「民度」発言で内外に波風を立てている方の生い立ちを考えてみると、余りにも恵まれた環境で育ったことが害をなしているのではないでしょうか。

 子供の時にちやほやされてしまうと礼節が身につきません。

 そのまま大人になり、反省することもなく、憤慨することだけが生きがいの老人ができあがった、といえるでしょう。

 逆に、貧しく育って心が歪んでしまったのか、回転ずしの支払いにまで公費を使い、ひんしゅくを買った政治家もいます。

 もちろん、この2つのケースの真逆の方々が多いことは十分承知しています。

 それにしても政治家とはなんとストレートなのでしょうか。

 これほどまで両極に分かれる品性は珍しい。


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6/11 朝日新聞 25面 「民度」って? コロナめぐる麻生氏発言
 あいまいな新型コロナウイルス対策でも死者が少なく、医療崩壊にならなかったのは、日本人の性格や資質が良いから、との欧米の見解が報じられています。

 へー、そうかなぁー。

 特殊詐欺などという若者による姑息な老人虐待は日本だけだと思うけど。

 あおり運転はよく見るし、されたこともあるよ。

 ほかにも、ゴミは袋ごと路上に捨ててあるし、散歩の休憩場所には吸い殻が散乱。

 政権の中枢を担う人でさえ、嘘とごまかしでとりつくろい、のらりくらりと責任を取らない。

 とても、性格や資質が良い、とは思えないけど・・・。

 罰則がなくても外出制限を守る日本人は欧米人と比べて性格や資質が良いのではなく、文化が違うからでありましょう。

 「恥の文化と罪の文化」、これは、かねてから散々いわれてきた日本と欧米の違いです。

 ほかの人と一緒でなければ恥ずかしい。 ほかの人より神のいうこと。

 島国で波風を立てずに連綿と生き抜いてきた知恵。荒野や荒海に敢然と立ち向かい住処を広げてきた知恵。

 平均を求めつつ、わずかに見栄をはる志向。平均を嫌がり隙あらば集団から抜きんでる志向。

 どちらの性格や資質が良いのでしょうか。

 これは、良い悪いの問題ではありませんね。

 文化の違いは風土の違いですから、単にその環境に即しているだけのこと。

 無理やり正解を引き出すならば、大きな意味で郷に入れば郷に従え、ということでしょうか。

 ただ1つ、いえるのは、コロナ後には、この2つの志向が近づいていくこと。

 マスクなど見たこともない人もするようになり、「並ぶ」という言葉すら知らなかった人たちも、自然に列をつくるようになるでしょう。


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5/30 朝日新聞be9面 「日本人は勝手にやってきた」

 これも、島国文化が育んだものでありましょう。
 コロナ禍で閉鎖されていた図書館が緊急事態解除とともに、やっと開きはじめました。

 さっそく出かけて、借りていた本を返したのですが、新しく借りることはまだ、できません。

 予約貸し出しだけでも、早くもとに戻ってほしいものです。

 きのうの朝日新聞天声人語には、江戸時代後期にはすでに図書館に類するものがあった、と記されていました。

 当時の日本の識字率は世界一だったのではないでしょうか。

 このことが、明治初期に一気に文明開化が進んだ原動力になったと思われます。

 また、同じ朝日新聞の9面には「芸術は産業 保護厚い欧州」との記事が掲載されました。

 特にフランスは芸術立国ですから、芸術なしでは国が成り立ちません。

 文化省の予算は世界一。

 日本には文化省はなく、文化庁だけが細々と。

 これらの2点、つまり、勉学と芸術をどうとらえるかは、人により、国により、かけ離れていることがおわかりでしょう。

 不要不急なものとして切り捨てても平気な人や国は、ある意味では仕合せといえるかもしれません。

 読書は、私にとってはご飯のようなもの。おかず類での一時しのぎはつらいものでした。

 音楽は、私にとって呼吸のようなもの。音楽がなければ窒息しそう。

 これらに不自由したことが、かえって不要不急なものの大切さを教えてくれました。 

 実は、この不要不急なものこそが人類の存在条件なのですが。

 4万年前、不要不急なことに取り組まなかったネアンデルタール人は絶滅してしまいました。

 不要不急な遊びごとに熱中するクロマニョン人だけが生き残り、世界中に繁栄していったのです。


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5/27 朝日新聞 天声人語

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5/27 朝日新聞9面 「芸術は産業 保護厚い欧州」
 オンライン抗議の力で、ついに検察法改正の今国会成立が見送りとなりました。

 政府や自治体が新型コロナウイルス対策でテレワークを勧めたせいか、オンライン利用者が飛躍的に増えています。

 朝夕はインターネット回線が不安定なこともあるほど。

 それだけ、ツイッターなどのSNSの利用者も増えたということでもありましょう。

 なので、それらが政府への抗議に使われても何の不思議もありません。

 ところが政府は一方ではオンライン利用を勧めていながら、それが己の方向に向けられるとフェイクであるといい、「声なき声は支持している」と、うそぶいていました。

 しかし今は、オンライン分析能力が高まっているのでフェイク情報をまき散らしたものか、そうではないかが、たちどころに分かってしまいます。

 それらを専門とする優秀な人材を集めた高度な組織も存在し、世界の権力者は戦々恐々としているのですから。

 なので、ついに政府は白を切ることができなくなってしまいました。

 これらの一連の動きは後世、歴史的記念日として記憶されることでしょう。

 「オンラインデモ初成功の日」として。

 一方では新聞などのメディアの応援にも力強いものがありました。

 天声人語5/19には小泉今日子さんらを中心としたそれらの軌跡が紹介されています。

 また、私が「火事場泥棒政権」をアップした2日後の天声人語5/18には、ほとんど同じ意見が示され、驚きました。

 今回はこれらのメディアやツイッターの相乗作用が渦となり、うねりとなって政権を動かしたのでありましょう。

 ただ、検察庁法改正案は撤回されたわけではなく継続審議になっているのでまだ安心できません。

 なにせ、今まで散々、国民が忘れたころを狙って強硬採決をしているのですから。

 この「人の噂も75日方式」も岸氏には無かったお孫さん独特の裏技でありましょう。


 法律学は「権利の上に眠る者の権利は保障されない」と 説 いています。

 惰眠をむさぼっているといつの間にか、とんでもないことになるという警鐘なのですが。

 世論が覚醒することはなかなか難しい。

 私の記憶ではベトナム戦争以来のことと思われます。


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5/18 朝日新聞 「天声人語」

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5/19 朝日新聞 1面 「検察庁法改正 今国会断念」 「天声人語」

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5/19 朝日新聞 25面 「抗議の渦 政権動かす」