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 朝日新聞夕刊に4月に亡くなられた音楽学者 皆川達夫氏の追悼記事が掲載されました。

 氏は池部晉一郎氏と共に水戸が誇るクラシック音楽界のもっとも偉大な才人です。

 数々の優れた業績がありますが、中でも400年以上も前に日本音楽と西洋音楽が接触融合した証拠をつかんだことが最大のものでありましょう。

 歴史のほとんどの事柄は推測で成り立っています。

 記録は権力者、つまり勝者によって書かれたものしか残っておりません。

 敗者や庶民の歴史はほとんどが推測で成り立っています。

 その推測であった日本の庶民とヨーロッパの庶民の関係性の証拠を足で探し当てたのが皆川さんです。

 NHKの「音楽の泉」で筝曲の六段とグレゴリオ聖歌が同時に流れ、同じ和音と寸法でピタリと終ったときには、あまりにも痛快で、底知れぬ感動を覚えました。

 今までの常識では、六段の調べとグレゴリオ聖歌は水と油どころか刀とダイナマイトほどの違いがあったでしょう。

 それを結びつける感覚とは並大抵のものではありません。

 五島列島に伝わるオラショもスペインまで訪ねて行って出どころを確かめました。

 追悼記事にも書かれていますが、まさに探偵でありましょう。

 音楽歴史探偵です。

 私は学者や探偵ではないので、このブログをほとんど推測で書いています。

 証拠や論拠は主にネット上の記録を使っているのですが。

 自分の足を使うことを肝に銘じて教えていただきました。


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7/4 朝日新聞夕刊5面 「聖歌と日本の出会い 探求」 
音楽学者 皆川達夫
 今日の朝日新聞1面と2面同時に平家物語の記事が掲載されました。たぶん偶然でしょうけれど。

 平家物語は広義の音楽でもあった、とのことです。

 この伝を膨らませれば、浄瑠璃はもちろん、梁塵秘抄に代表される今様、それ以前の催馬楽、行きつく先は声明・読経まで立派な音楽でありましょう。

 もう一つの流れは短歌・長歌・旋頭歌などの万葉集を源流とするもの。歌というぐらいですから、みな歌われていたにちがいありません。
 歌会始めなどでの歌い方を聴いていると、微妙な音程の揺らぎ、つまり小節(こぶし)を楽しんでいたように思います。

 それらは現在の浪曲や演歌にひきつがれ、我々の骨の髄にまでしみこんでいます。

 また、漢詩の絶句や律詩は歌われていた旋律の違いであることが平仄からわかります。

 先日、BS3で放送された番組「山頂に響く魂の歌」は「夜郎自大」で有名な夜郎国の末裔である苗(ミャオ)族の歌物語の伝承者が最後の一人になってしまい、息子に伝えることができるかできないかがテーマでした。

 古事記も口承文学だったので元はメロディーが付いていたことでしょう。アイヌのユーカラも同じです。

 これらのことから考えてみると、文学と音楽は同時発生だったと思うのですが。

 物事を、歴史を伝えたいと思い言葉を発すると自然にメロディーが付いてしまうのでしょうか。

 言語学者と音楽学者の共同研究が待たれます。


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2/13 朝日新聞1面 折々のことば

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2/13 朝日新聞2面 平家物語
 今年も2,3日、恒例のお正月ライブが菅平ホテルマッキンレーにてお行われました。

 メインゲストは去年に続いて世界的ジャズシンガーのチャリートです。

 加えて、ピアノ大徳利幸・須藤俊哉・安西ゆきえ・ベース大角一飛・上野哲郎・ドラム二本柳守・ボーカル佐々木マリ・ブルース滝公男などが参加してくれました。

 例によってスキー関係者、近隣のミュージシャン、東京からの追っかけ組など、多くのジャズ愛好家が楽しいひと時を過ごしました。

 なぜこれだけのミュージシャンが集まるかというと、皆さんスキーをやるからです。

 ドラムの二本柳守さんは北海道で下駄代わりにスキーをはいていたそう。

 ベースの大角一飛(おおすみかずひ)さんは大学のスキー部で「お前はジャンプをやるしかないな」と言われたとのこと。


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お正月ライブ 菅平ホテルマッキンレー

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お正月ライブ 菅平ホテルマッキンレー
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お正月ライブ 菅平ホテルマッキンレー

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お正月ライブ 菅平ホテルマッキンレー
 海老名市文化会館大ホールで行われた東海大学管弦楽団第98回定期演奏会に行ってきました。

 孫のミキちゃんがクラリネット奏者として在籍しています。

 ミキちゃんはまだ一年生ですが、「わが祖国よりモルダウ」では全曲吹きっぱなしで活躍していました。後半でBフラット管からEフラット管に持ち替える時など間髪を入れずの早業です。何せ高校時代にはブラスバンドのコンサートミストレスをしていたのですから。

 ことクラリネットに関してはオーケストラよりもブラスバンドの方が働きが上です。

 高校を卒業して燃え尽き症候群になってしまったミキちゃんは大学ではのんびりと演奏したいといっていました。

 メインの演奏曲ドボルザークの交響曲第2番はよくぞ選んだと思います。

 あまり鑑賞の対象にはならず、作曲の学生や研究家が勉強のために聴くようなものですから。

 横で聴いていた妻は第2楽章が終わったところで、もう帰りたい様子でした。

 ドボルザークはメロディーメーカーとしてチャイコフスキーと並んで有名ですが、その心地よいメロディーがほとんど出てきません。

 弦楽器と管楽器の対話がやたら多く、落ち着きのない構成になっています。

 ごちゃごじゃしているので「どぼ煮」といわれてしまうのでしょう。

 名曲である9番の「新世界」に対して、それほどでもない7番や8番は「ドボ7」とか「ドボ8」といわれています。

 この伝でゆくと2番は「ドボ2」なのですが、上記の理由で「どぼ煮」といわれても仕方ありません。

 というわけで、プロのオケでもめったに演奏しない曲をアマチュアのしかも学生が、よくぞ挑戦したものだと感心しました。

 もう1つ、感心したことは、写真をよく見ると分かるのですが、弦楽器の配置が通常と逆になっていることです。
 もともとは、この配置が普通で理にかなっていました。

 人間の体は左右対称ではなく、心臓は左にあり、胃袋も非対称で左に重みがかかるせいか、レジ袋なども左手に持つと安心できます。したがって、左側から重く低い音が聞こえた方が精神的にも安定するのでしょう。
 ピアノもオルガンも木琴も鉄琴もすべてそのような配置になっています。オーケストラも例外ではありません。何百年間もそのようになっていました。

 ところがあるときスコトフスキーという指揮者が映画で爆発的に売れたことをよいことに自分勝手に逆にしてしまったのです。確かにその「オーケストラの少女」の中の演奏は名演ですが、初期の映画はモノラルなので音的な変化はなく、絵ずらが変わっただけでした。それでも流行とは恐ろしいもので、世界中のオーケストラの弦楽器の配置が逆転したのです。

 今では100に1つのオケも元の配置ではやっていません。そこのところを原理原則を踏まえて、人間の生理に忠実になるように戻しているのですから、本来はプロ中のプロがするべき「いい仕事」をしていることになりましょう。

 近年では世界を席巻したビートルズがギター奏法を逆転させたことに似ているかもしれません。
 楽器はピアノもバイオリンも左利き用はありません。ギターも、もちろんそうだったのですが、ビートルズが初めて弦を逆に張り、右手で押さえ左手で弾く奏法を取り入れました。そうしたら世界中でそれがはやってしまい、右利きの人も無理やりそうするようになってしまったのです。
 真に流行というものは恐ろしいもの。

 そういうことが、もっともアカデミックと思われるクラシック音楽の世界でも、いまだに行われているのですから、穴あきズボンを履いている若者を笑うことはできません。


 ミキちゃん!面白いオーケストラに入りましたね。

 ジイジはこういうの、大好きですよ。

 思いっきり音楽を楽しんで下さい!


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東海大学管弦楽団第98回定期演奏会

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東海大学管弦楽団第98回定期演奏会

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東海大学管弦楽団第98回定期演奏会
 カラオケだけに飽き足りず、CDを出してDAMなどでデビューする方のレッスンを行っています。

 以前は自宅でやっていましたが、最近は電子ピアノのあるスナックなどでの出張レッスンが多くなりました。

 プロの世界で評価されるのはオンリーワンだけ、ものまねは相手にされません。その価値が解る方のみが対象となります。

 そのノウハウをオープンにしましょう。できれば私のやり方を誰かに受け継いて欲しいので。


ブレスを深く
 肩を上げない。あげると首(声帯)が締まってしまう。肩を下げながら下腹を膨らます。
 肩を上げるのは演技だけ。

路線を決める
 ものまねはだめ。評価されるのはオンリーワンだけ。
 やさぐれ路線・清楚路線・優しさ路線・泣き節路線・本格路線など、自分だけの道を探す。
 自分の好きな歌と自分に合っている歌とは違う。

技術を身につけ歌の設計図をつくる
 ブレスの場所と方法・山と谷・クライマックスはどこに、どういう風に・入感ブレス・フォール・ベンド(しゃくり)・ファルセットで抜くところ・前で出すところ・奥で出すところ・母音変化・子音を強調するところ・語尾の色付け・息を混ぜるところなど。
 これらの技術の使用・不使用を決めて一曲を構築する。

歌心をつける
  歌詞を読み込む。
  詩に歌唱法を合わせる(涙という言葉は涙を出すように)
  歌の重心をとらえる。
  本を読む・他の音楽を聴く・経験を積む。

 
 これらを読んだだけで解る方、ぜひレッスンに取り入れてください。

 書けないこともあります。
 発声前の独特のストレッチ、腹筋をよじる方法など。

 そして一番大切なことは、歌手もミュージシャンの一員であること。
 音楽を知らない歌手があまりにも多すぎます。


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デビューCD

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電子ピアノのあるスナック

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電子ピアノのあるスナック