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      至高の音楽 クラシック永遠の名曲

      百田尚樹           PHP研究所



 著者の百田尚樹(ひゃくたなおき)氏は「永遠の0」や「海賊とよばれた男」などのベストセラー作家として知られています。

 さらに、最近のニュースでよく取り上げられるNHK経営委員会のメンバーでもあり、安倍総理大臣のブレーンでもあります。

 けれども、19歳のときにクラシックに目覚めて以来の音楽愛好家、というもう1つの顔は、あまり知られておりません。

 趣味の深さや広さは、その人の為人(ひととなり)を如実(にょじつ)に表わすものでありましょう。

 好きでたまらず、本業と同等か、それ以上に心を傾けてしまうものですから。

 その一人が人生をかけて選び、解説した25曲、を、しかも保持する2万枚のレコードやCDの中から抽出して再編したCDを付けて上梓しました。

 クラシック音楽の紹介や批評の著作は作曲や演奏の専門家が世に問うものが殆ど。

 そうでないものは、どこか的がはずれていたり、言い足りなかったりしていて納得がいかないものです。

 ところがこの本はクラシック音楽の用語や歴史はもちろん、オーディオ知識に至るまで何という博覧強記ぶりでしょう。

 物足りないところなど一ヶ所もありません。

 その上、次のように、心の奥、深いところまで踏み込んでいきます。

 余談だが、私は去年、生まれて初めて全身麻酔による手術を経験した。この時、手術室で聴いた曲は「ゴルトベルク変奏曲」の弦楽三重奏による演奏のCDだった。麻酔医に「手術中は好きな曲をかけていいですよ」と言われ、私自身が用意したのがこのCDだったというわけだ。もっとも耳にしたのはアリアと最初の変奏曲だけで、麻酔液が注入されてからは一切記憶がない。全身麻酔による死亡例は約20万件に1件と説明を受けていたが、麻酔液が腕から入ってくるのを感じながら、この曲を聴きながらあの世に旅立てるなら、それもいいかと思ったのを覚えている。
 さて、これほどの名曲だから、名演奏は星の数ほどあるが、この曲に関する限り、やはりグレン・グールドによる二種類の演奏(1955年盤、1981年盤)は避けて通れないであろう。
 (204頁)

 僭越ながら、私も 「死ぬということはモーツアルトを聴けなくなること?」 の中でゴルトベルク変奏曲とグレン グールドについて述べています。

 氏と私とは政治的思考は違うのですが、音楽とは不思議なもの、思想信条に関係なく共有共感できるのですから・・・。

 それらのことはMy HP 「魔界、そして非情な世界」 に記してあります。ご笑覧ください。


1 至高の音楽
コメント
この記事へのコメント
クラシックは全然わかりませんが、手術の時好きな曲をかけてくれるなんて凄い病院ですね。

私は4回手術しましたが、カチャカチャとした音と共に気を失っていったような気がします。
2014/04/24(Thu) 17:52 | URL | hana | 【編集
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