FC2ブログ
               一升桝の度量

       池波正太郎             幻戯書房



 自作小説の成り立ちや思いに関してのエッセーです。

 巻頭の「一升ますには一升しか入らぬ」が全体の考えを統一しています。


 一升ますには一升しか入らぬ

 明治以来、日本人の「収支」における感覚は鈍くなる一方だ。
  「収支」というからには、収入と支出についてのことだが、これは何も商売や家計の経済的な感覚のみをさすのではない。
 ないがしかし、根本は一つである。
 たとえば・・・。
 この「日本」という小さな島国を一升マスにたとえてみようか。
 それは実に、一升しか入らぬ小さな国土なのである。
 戦後、その小さなマスへ、一斗も二斗もある宏大な国に生まれた機械文明を取り入れてしまい、国土も国民の生活も、これに捲き込まれて、どうしようもなくなってしまったのだ。
 経済成長を目ざした日本は、一升のマスへ二斗も三斗も入るという過信を抱き、むりやりに、それを押し込んでしまった。(後略)


 主な作品の舞台である江戸時代が、一升ますに一升入ったバランスの良い状態なのだ、と暗に示しているのでしょう。

 人の幸せ ・民衆の真の豊かさ ・地についた文化とは、などについて深い考察が示されています。

 明治維新なしで江戸時代を受け継いでいたら、日本はブータンを発展させたような国になっていたかもしれませんね。


1 一升桝の度量
一升桝の度量
コメント
この記事へのコメント
パソコンがうまく稼働しないで何回もコメント書いても途中で画面が変わってうまく伝えられません。

ごめんなさい<(_ _)>

今年も最後に手術のおまけがつきましたが、何とか最後まで見る事が出来ました。

1年間いろいろな事をお知らせ下さって居ながらにして情報がいっぱい得られ、感謝しています。

ありがとうございました。

良いお年をお迎えください。
2015/01/02(Fri) 18:24 | URL | hana | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック