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                強い歌 弱い歌

 お相撲やサッカーじゃあるまいし、歌に強い弱いがあるのでしょうか。
 あるんですね、これが・・・。
 弱い歌はすぐ消えてしまうし、強い歌は子供から大人にまで長い間歌われています。
 歌というとすぐテレビ番組が思い出されますが、あれは聴く一方だけですから、あまり強い弱いは感じません。
 それを感じるのは生活に根差した歌、つまり子どもの遊び歌や大人の民謡においてでありましょう。
 孫の花ちゃんは「大きな栗の木の下で」や「糸巻き巻き」・「ずいずいずっころばし」などを歌いながら1日中体を動かしていました。よくも飽きずに続くものと感心したものです。
 夏になると日本中で盆踊りがひらかれ、その土地土地の民謡が一晩中歌われ踊られ続けますが、あのすさまじいエネルギーはどこからくるのでしょうか。
 それは間違いなく大自然に根差した歴史と伝統からくるものにちがいありません。山を詠い、海を誉め、何よりも生まれた土地を讃える心が発する強い思いからくるものなのでしょう。
 私が子供のころはまだ炭鉱が現役で稼働しており、そこには何万人もの労働者が働いて居りました。労働のあるところには必ず労働歌が発生します。
 北海道の盆踊りの定番「北海盆歌」は私が毎年レースに参加しているスキー場のある三笠市の幾春別炭鉱で生まれました。「ハァー北海名物数々あれどよ」と、リーダーが歌い出すと、すぐ「それからどうした」と合いの手が入りますから、典型的な労働歌でありましょう。
 私の出身地の茨城県から福島県では「常磐炭鉱節」が育まれています。「朝もはよからよーカンテラさげてナイ」というあれです。映画「フラガール」にも出てきましたね。
 もっとも有名なただの「炭坑節」は福岡県の三池炭鉱で生まれたものです。「月が出た出た月が出た、ヨイヨイ」を知らない人はいないでしょう。
 これらはしっかりとその土地に根付き、夏になると爆発的な強さを発揮します。
 爆発的でなく、日本人特有の静かで持続的な強さを発するものもあります。風の盆で知られる「越中おわら節」や「郡上踊り」がそれにあたるでしょう。
 民謡のない場所に住んでいる方も悲観することはありません。全国で使える「YOSAKOIソーラン」があります。
 これらのことから強い歌とは、生活で使われる歌、人を動かし、人を集める歌、人が生きて行くために欠かせない歌、ということになりましょう。
 私が作曲した鉾田一高応援歌は半世紀以上も歌われ続けておりますが、同じ時期に作った「東原開拓の歌」は既に消えてしまいました。
「野良はさみどり日差しはうらら」という歌い出しでNHKラジオでも取り上げられ、いっときはよく歌われたのですが・・・。
 労働歌風を狙ってリズムに弾みをつけたことが、かえっていけなかったのでしょうか。弱い歌になってしまいました。
 本当に土から生まれた歌には、とてもかないません。


1 元郷4町会合同盆踊り
元郷4町会合同盆踊り

2 元郷4町会合同盆踊り
元郷4町会合同盆踊り
コメント
この記事へのコメント
私も30代から地区の公民館で民謡のクラブに入っていました。民謡大好き人間です。

もともとは、今のような舞台で歌うのではなく、苦しい農作業や漁場や炭鉱夫の人たちが、苦しさや悲しさを歌で紛らしたり元気づけたりした歌のような気がしていました。

その土地独特のなまりや、自然の中で響く民謡は心を打ちます。

つらい言葉の入った詩も沢山あります。

歌を聴きながら懐かしい山々や父・母の姿を思い出して涙することもあるでしょう。

日本にとって大切な詩です。
2016/02/23(Tue) 18:13 | URL | hana | 【編集
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