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1出光美術館
 出光美術館に行ってきました。出光美術館は帝国劇場の階上にあります。

2皇居
 出光美術館の休憩コーナーから皇居を見下ろすことができます。


       長谷川等伯と狩野派 
   
     出光美術館 2011年10月29日(土)~12月18日(日)


 「長谷川等伯(とうはく)と狩野派」を観てきました。
 出光美術館では以前にも同じ企画をやっています。その時のメインは「松林図」でした。「松林図」は国立博物館の「対決 巨匠たちの日本美術」でも観ています。いずれも観客は大入り満員でした。
 何百年も前の絵を観るために並びながら思ったものです。長谷川等伯と狩野派の企画は古美術界の巨人阪神戦だなぁー、と・・・。

 今回のメインは「竹虎図」です。
3 竹虎図屏風(右隻) 長谷川等伯 桃山時代 出光美術館蔵
竹虎図屏風(右隻) 長谷川等伯 桃山時代 出光美術館蔵

 この写真のように虎だけを注目すると傑作のように思えます。しかし、他の作品の鶴や鴉と見比べると、現物を見ていないで描いたことが歴然とわかります。
 私には張り子の虎、もっとひどいことをいうならば死んだ猫のように見えました。鶴は裂ぱくの気合いで鳴いている声が聞こえ、鴉は生きて動いているのです。空気がこちらにたなびいてきて、匂いさえ感じられるのです。ああ、それなのに、この虎は死んでいる。
 見ていないで描く、とは、カクモ、オソロシイ。

出光美術館 HP「長谷川等伯と狩野派」

My HP「山河風狂」→「風の章」→「ものの見方」より

 「対決 巨匠たちの日本美術」をみた。歴史に残る展覧会であろう。国立博物館学芸員に敬意を表したい。
 さて「対決」というからには決着をつけなければいけない。
 運慶と快慶は相討ち。運慶の強さ、快慶の誠実さ、甲乙つけがたい。雪舟と雪村も相打ち。雪舟の弟子が雪村と伝えられているが、そうではないように思える。永徳と等伯。この2人こそ真のライバル対決。おそらく、この企画の発想のもとであろう。結果は等伯の勝ち。永徳は歴史を背負った最高の職人、等伯は歴史上最高の精神性を持った芸術家。光悦と長次郎は光悦の勝ち。光悦は芸術家、長次郎は職人。宗達と光琳、宗達は天才、光琳は努力の人。光琳より100年も前にオリジナリティーを打ち出した宗達の勝ち。仁清と乾山はどちらも厭(いや)らしい。飾りたて過ぎた器は下手物になってしまう。円空と木喰、大胆で奔放な円空の勝ち。大雅と蕪村、総合力で蕪村。若冲と蕭白は奇のてらい方の質がちがう。若冲の方が上質。応挙と芦雪は面白さで芦雪が師をしのぐ。歌麿と写楽、写楽の勝ち。浮世絵は独特の誇張表現と質の良いデフォルメで世界中を驚かせているが、その極限に写楽がいる。鉄斎と大観は富士山を描いて何を言いたいのかの勝負。面白さとしては鉄斎だが精神性で大観の方に軍配が上がる。
 それにしても見事な企画だ。こうなると次は「対決 巨匠たちの西洋美術」をみたくなる。10倍の入場料を払ってもいい。ちなみに今回の入場料は1500円。はじめて安いと思った。

 上記の記事をお読みになって、あまりの言い切り方に違和感を持たれた方も多いことでしょう。自己弁護をするわけではありませんが・・・。
 鑑賞とは誤解で成り立っています。そもそも誤解なのですから、それを遠慮して婉曲に表現すると、なにがなんだか訳が分らなくなってしまいます。
 自分の心をえぐり出すことは、自分を傷つけることであり、痛みを伴うのですが、そこまでしないと、同じく誤解をしているかもしれない作者を含めた他の鑑賞者を乗り越えることはできません。
 誤解をする者同士の争いごと、勝手なたわごと、と思えば気が楽になるかもしれませんね。
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