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 家庭の常備薬といえば、以前は越中富山の薬屋さんと決まっていました。

 今の方は知らないでしょうが、どんな田舎の家にでも回ってきて、使った分だけの薬代を受け取り、その家の家族構成にあった常備薬の入った薬箱に欠品を補充していくのです。

 時には家族の動向を訪ねたり、紙風船を子供たちに配ったりも、してくれました。

 赤チンやメンタム、トンプクやアスピリン、葛根湯や正露丸、それに胃散など、薬の銘柄とも種類とも思えるようなものをどこに家でも使っていたのです。

 貧しいわが家にも、その薬箱はありましたから、たぶん、富山の薬屋さんは、それら家々に、できるだけ負担が掛からないようにするノウハウをも備えていたのでしょう。

 江戸時代から続いている「三方良し」の商習慣の典型ともいえるもので、今の国民健康保険のようなものを庶民の知恵で、まかなっていたわけです。


 私が子供のころ、よく飲んだのは熱さましの用のケロリン(アスピリン)でした。

 私の姉は高熱のために知的障害になってしまったのですが、私も、ちょっとした風邪などで、よく高い熱を出しました。

 ところが、ケロリンを飲んで、ぐっすり眠ると、汗びっしょりになって、嘘のように風邪が治り、熱が引いてしまうのです。

 あの薬がなかったら、私も知的障害になっていたかもしれません。


 その富山の薬屋さんも、いつの頃からか徐々に見かけなくなってしまいました。

 現代は医療も発達し、いたるところにドラッグストアがあるので富山の薬屋さんはすでに、その役割を終えてしまったのでしょう。

 そのように世情が変わってしまった今でも、あの時からの葛根湯と正露丸だけはいつも手元に置いてあります。

 私は、叔父が大腸カタルで亡くなっているせいか腸が弱いのです。

 標高の高いところでは便秘、平地では下痢の繰り返しですから過敏性腸症候群なのかもしれません。

 不思議なことに正露丸はどちらにも効くのです。

 葛根湯は風邪の引き初めに絶対的な効果があります。それに肩こりも治るから不思議です。

 西洋医学では考えられないこれらの複数効果は免疫力を上げることで体全体を強く健やかにするゆえ現れるのでしょう。

 西洋思想は分析的、東洋思想は総合的、と考えられますが、医学の分野はまさに典型的です。

 江戸時代からの知恵、伝統の力、すごいものですね。


1 わが家の薬箱
わが家の薬箱

2 わが家の薬箱
わが家の薬箱

3 配置薬控
配置薬控

4 葛根湯など
葛根湯など
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