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              胸中の山水 細川護煕

菊池寛実記念 智美術館   2011年10月9日(日)~2012年1月9日(月・祝)



 菊池寛実(かんじつ)記念 智(とも)美術館の「胸中の山水 細川護煕」を観てきました。

 菊池寛実記念 智美術館は主に現代陶芸を集蔵していますが、陶芸に限らず、多彩な展覧会を催している美術館です。

 前回は「智恵子抄」を観に行きました。


1入口
 ホテルオークラのある台地にあります。


2西洋館
 中庭には大正時代に建てられた西洋館(国の登録文化財)があります。


3玄関
 入口からエントランスにかけて重厚な造りです。


4エントランス


5美しい階段
  展示室は地下にあり、美しい螺旋階段で結ばれています。


 螺旋階段を降りて、気がつかずに通り過ぎようとしたところ、係の方が促してくれました。

 そこには50号ほどの油絵があります。

 グレーだけの色調で津波に呑まれた家々が描かれていました。

 痛々しくも、重々しく、「目を背けないで、ちゃんと見なさい」と言っている絵でした。

 最近描き始めた方のものとは、とても思えません。

 実は、この一点が、その後の全てを象徴していることになります。

 ということは展示企画者も只者ではないことになりますね。

 展示品は漢詩の世界を山水画風に書いた油絵・高名な漢詩の書・茶陶それに陶仏や陶塔などです。

 書はお人柄が表れた純朴なものと、本格的な格調の高いものと二通りあります。

 茶陶は鈍翁や半泥子と肩を並べるものです。

 むしろ、その二人よりもてらいがなく素直ですっきりし、それでいて格調が高く、なんともほれぼれするものです。

 しっかりした見込み、山道の景色の良さ、約束をきっちり守りながらの個性の主張、そういえば政治家としての氏もこのようでしたね。

 大振りな井戸茶碗は天を飲み込むようであり、黒楽・赤楽はくもりがなく、ひねったあとの温もりさえ感じられるものです。

 特筆すべきものは陶器で制作した仏と仏塔です。

 石彫様式のものですが、その、優しさ・清らか・素朴でいて包容力の大きさ、まるで何百年も風雨にさらされた野仏のようです。

 このように類いまれな風流人は他に伊那谷の老子(加島祥造)しか知りません。

菊池寛実記念 智美術館 HR
胸中の山水 細川護煕
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