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 朝日新聞の「桜 心映し歌い継がれ」の記事によると「花といえば桜」となったのは「拾遺和歌集」が成立した11世紀初頭のことだそうです。

 万葉集には梅の歌が約120首収められているのに対し、桜は3分の1ほど、とも書かれています。その後のもてはやされぶりをみると信じられませんが。

 その万葉集の中でも少ない桜を詠った1首を紹介しましょう。

桜花 今ぞ盛りと 人は言へど 我れは寂しも 君としあらねば    大伴池主

 桜花は今が満開と人は言うけれど、私は淋しい、あなたと一緒にいないので。


 大伴池主(おおとものいけぬし)は大伴家持の親友で「君」とは大伴家持のことなのです。
 
 古今集以後では現れにくい関係ですね。

 もっとも、この時代の桜はソメイヨシノではなく、山桜ですから、その荒々しさを考えると、それもありかも知れません。

 男性同士の愛情表現というものが古代にもあったということがおわかりでしょう。文学的虚構かもしれませんが。

 LGBTは古代も現代も共通。人の心は進歩しているようで進歩していないのかもしれません。

 なお、相聞歌は往復存問の歌の意味ですから、元は男女間の歌だけではなかったようです。

 朝日新聞の「桜 心映し歌い継がれ」の記事には小野小町・与謝野晶子・梶井基次郎をへて軍歌にも歌われ、現代ではシンガーソングライターやAKB48にも歌われる桜の諸相が記されています。


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3/30 朝日新聞 15面 「桜 心映し歌い継がれ」
コメント
この記事へのコメント
大昔は和歌のやり取りで恋文や季節の詩の交流で気持ちを伝えてたんですね

奥ゆかしくて今のようなそのまま表現するより奥に秘めた気持ちの方が強いような感じがしますが・・

時代の流れで色々変わりますね
2020/04/08(Wed) 10:12 | URL | hana | 【編集
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