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 前衛と後衛という言葉は、日常ではバレーボールやテニスのポジションとして使われるくらいでしょうか。

 もとは軍事用語と思うのですが。

 古くは「さきがけ」と「しんがり」といったようです。

 魁と殿と書きますからその重要さがお分かりでしょう。

 秀吉は浅井戦で敗走する信長軍の殿(しんがり)をになったことで出世しました。

 さて本題は文化的意味の前衛です。

 きょうの朝日歌壇俳壇には「うたをよむ 好奇心と実験精神」と題して、前衛短歌運動の小史が記されています。

 寺山修司はともかく大橋巨泉・山下洋輔などの名前が出てくることからして異色の記事でありましょう。

 山下洋輔には俳句や短歌のリズム、それに3,3,7拍子などを使った名曲があります。

 これらの曲が始まると、会場は騒然とし、終わるとスタンディングオベーションになるのですが、それは日本でのことであって、外国でやってもあまり受けません。

 高度な音楽を理解するにはするには、それ相応の予備知識が必要なことのあかしでありましょう。

 それは昨日の記事の最後に書いた学習ということで、それが突き進んでぶち当たったところが前衛なのです。

 音楽番組で言うと「コンテンポラリーミュージックセレクション」は東京FMで渡辺貞夫が何十年もやっていました。

 渡辺貞夫はジャズの大御所ですが、ジャズと言わないところに彼のポリシーがあったのでしょう。

 私の愛聴番組は日曜朝のNHKFM「現代の音楽」。西村明が解説し、加古隆・いずみシンフォニエッタなどの世界に誇る名人たちが出演します。

 でもこれは、普通のクラシックやジャズを聴き飽きた人か、よほどの変り者が対象なので一般の方にはお勧めしません。

 こういえば怖いもの見たさで、ふれてみる方がいるでしょう。それが狙いなのですが。

 さて私は、後衛には文化的後衛もあると思うのですよ。

 音楽では、古楽や古楽器、バッハの研究などがそれにあたるでしょう。

 バッハはみなさんバロックとお思いでしょうが、実はそれより古いルネサンス音楽なのです。

 それなのに前衛音楽家が束になってもかなわない神のような人。
 
 その時代はオルガンを除いてはおもちゃのような楽器しかなかったし、実音も半音ほど低かったのに。

 今でも三味線は、正式にはB#FBのチューニングですが、古楽器も実音はそうだったようです。

 宇宙科学やウイルス学なども後衛追及の最たるものと思うのですが。

 宇宙科学は100億年以上にさかのぼる学問。ウイルス学は細胞や菌類以前の学問ですから。

 「さきがけ」と「しんがり」は文化面でも、まさに、魁と殿でありましょう。


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9/6 朝日新聞9面 朝日歌壇俳壇 「うたをよむ 好奇心と実験精神」
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